浜松在住アトピー経験者が語る:治った後にパンや小麦を食べたいときの工夫

アトピーが治った後のグルテンとの付き合い方について

アトピーが治った後の小麦との付き合い方|楽しみを手放さずに生きるために

アトピーが落ち着き、痒みや炎症が消え、ようやく人前で肌を気にせず過ごせるようになったときの解放感は、本当に大きいですよね。痒くて寝れなかったり、何度も起きてしまったりと、本当に辛い炎症の時期。僕もステロイドなどを使った時期もありましたし、いろいろ大事なことに気づくまでに遠回りもしたものです。

何年もかけて治療に取り組み、体質改善をして、ようやく「普通の生活」が戻ってきたときには涙が出るほど嬉しかったことを覚えています。

でも、そこで直面するのが治った後の「小麦との付き合い方」です。パンやパスタ、ラーメン、ケーキ…。周りの人と食事をするとき、どうしても小麦は避けられません。頭では「アトピーに悪い」と分かっていても、心は「たまには食べたい」と叫ぶんですよね〜。

外食や「美味しい!」と言われるものは、そのほとんどが小麦入り。

ん〜世知辛い世の中ですね笑

今日は、そんな悩みを抱える方に向けて、小麦がなぜアトピーにとって大敵なのか、そして治った後にどう付き合っていくか。

最後に、私自身が普段の生活で実践していることをお伝えしていきます。


目次

小麦がアトピーに悪影響を与える理由

1. グルテンという難分解性タンパク質

ではそもそもなぜ小麦はアトピーの大敵と言われるのでしょうか???理由としては、グルテンの存在が大きく関係しています。

小麦に含まれるグルテンは、非常に安定した構造を持ったタンパク質です。本来なら消化酵素で分解され、小さなアミノ酸に分かれて腸から吸収されるはずです。

しかし、この分解のプロセスの中で必要となる酵素ですが、多くの日本人はグルテンを完全に分解するための酵素を持っていません。

遺伝上これは仕方がないことになります。昔から小麦を食べていた風土に育っている海外の方はやはりグルテンをしっかりと分解することができるため、アトピーの罹患率も低い傾向があるようですね。

結果として、腸内に分解されないグルテン片が残り、異常発酵が起こります。その過程で生成されるアンモニアやフェノール類などの代謝産物は腸壁を刺激し、炎症を引き起こします。さらに、一部の断片(グリアドモルフィンなど)は体内に吸収され、炎症を促す物質として全身をめぐってしまいます。。。

つまり、グルテンは「消化不良」で済む話ではなく、腸から全身に炎症を広げてしまうリスクを持っているのです。


2. 小麦はカンジダ(腸内カビ)の餌になる

もう一つの問題は「腸内カビ」、特にカンジダです。カンジダは誰の腸内にも少量は存在する常在菌ですが、小麦や砂糖などの糖質を餌にして一気に増殖します。

増えすぎたカンジダは、菌糸を伸ばして腸壁に食い込み、腸のバリア機能を壊します。さらに、アセトアルデヒドやマイコトキシンといった有害代謝産物を生み出し、全身の炎症や免疫異常を引き起こします。

つまり、小麦は「腸の炎症の引き金」であると同時に「カビを増やすエサ」でもあるのです。だからアトピーの治療中は、小麦を徹底して避ける必要があるのです。


それでも小麦を食べたいときにできる工夫

アトピーの治療中は我慢一択です。

もう一度言います。

アトピーの治療中は、とにかく我慢一択です。

小麦類を口にすると、アトピーの治りは確実に遅くなります。

しかし、症状が落ち着いた後は「食べたい気持ち」と「体を守りたい気持ち」の板挟みになりますよね。

私自身、小学校2年生の頃からアトピーを発症し、大学4年生くらいまで、波はありましたがアトピーに悩まされてきました。今では痒みなどなく、本当に普通に生活しているわけですがやはり小麦や乳製品との付き合い方は人一倍気をつけて生活しています。

治った今は、少しずつ緩めていろいろ食事を楽しんでいますが、やはり気を抜くといろいろな形で肌にでてきてしまいます。

ですので、ここからは、私自身が実践している工夫をお伝えします。


1. グルテンフリー食品を探すことが心の支えになる

最初に取り入れたのは「代替食品をとことん探す」ということでした。

例えば、どうしてもラーメンが食べたいときには米粉で作られた麺を選びます。

外食ならベトナム料理のフォーを食べに行く。

パスタもグルテンフリーのものを常備しておけば、食べたいときにすぐ調理できます。

うどんや素麺も米で作られたものがインターネットに売っていますので、そういったものをどんどん試して楽しんでみてはどうでしょうか?

パンに関しても同じです。最初は「小麦じゃないパンなんて美味しくないんじゃないか」と疑っていました。でも実際に米粉100%のパンを試してみると、もちもちしていて逆にクセになる美味しさだったんです。

インターネットでこういったグルテンフリーのパンを探すと、いろいろな工夫をされてつくらている方のこだわりをし類ことができますし、とても参考になることが多いし、少し値段は張りますがなにより楽しいですよね!!!

この「代替食品探し」は、食欲を満たすだけでなく「自分は我慢しているだけじゃない」という気持ちを持たせてくれます。アトピーを経験した方なら分かると思うのですが、食べたいのに我慢してばかりいると心が折れてしまうんですよね。だからこそ、代替食品が心の救いになるのです。


2. 緊急時はグルテン分解酵素という手も・・・?

それでも避けられない場面はあります。友人の結婚式、飲み会、イタリアンレストランでの食事…。私もそういう場面に何度も直面しました。

そんなときに役立ったのが、グルテン分解酵素のサプリです。

  • AN-PEP:胃の中でグルテンを分解できる酵素
  • DPP-4:グルテン由来ペプチドを分解する酵素

これらが配合されたサプリを事前に飲んでおけば、小麦を食べても症状が悪化しにくいと感じています。もちろん万能ではありませんし、常用は絶対におすすめしません。効果が絶大!というわけでもないので、気休め程度といった具合ですが、、、でも「今日はどうしても避けられない」というときの安心材料にはなります。

実際、私は「サプリがある」ということで少し安心感を持って食事会を楽しめるようになりました。


3. 食後のケアを欠かさない

小麦を食べた後は、体に残る炎症を和らげるために必ずケアをします。

  • 小麦が二日以上連続で続かないようにする
  • ビタミンCや野菜を意識して食べる
  • 発酵食品で腸内環境を立て直す

こうすることで、翌日の体調が大きく違います。


私自身の体験から伝えたいこと

正直に言うと、アトピーを患っていた頃は「一生小麦を食べられないなんて嫌だ」と思っていました。友人とパン屋に行けない、パスタを食べられない、その孤独感は本当に辛かったです。

でも、治ってから気づいたんです。「完全にゼロにする必要はない」と。普段は代替食品で十分楽しめるし、どうしても避けられない場面では酵素や工夫でリスクを減らせばいい。

私はいま、週に何度もパンやパスタを食べることはありません。でも年に数回は友人と一緒にイタリアンを楽しみますし、そのたびに「普通にご飯を食べられる喜び」を噛みしめています。

アトピーは確かに厳しい病気ですが、その経験があったからこそ「食べ物の大切さ」「体の声を聞くことの大切さ」に気づけたと思っています。


まとめ

アトピーにとって小麦は大敵です。

  • グルテンが腸に炎症を起こす
  • 小麦がカンジダを増殖させる

だから治療中は徹底して避ける必要があります。

でも、治った後は「小麦を一切禁止する」ことがゴールではなく、「小麦とどう上手に付き合うか」を考える段階に入ります。

  • 普段はグルテンフリー食品で代替
  • 緊急時は分解酵素を活用
  • 食後はケアを忘れない

そして何より大切なのは、「自分の体の声に耳を傾けること」です。

小麦を完全に手放すのではなく、上手に距離をとりながら、自分の生活を楽しんでいく。これが、私がアトピーを乗り越えてたどり着いた答えです。

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